1Password
ワンパスワードSecure every sign-in, secret, and access across humans and AI agents
1Passwordとは?
1Passwordは2006年にカナダ・トロントのAgileBitsが立ち上げたパスワード管理SaaS。個人向けの「強いパスワードを作って覚える」用途から始まり、家族共有・チーム・エンタープライズまでスケールしてきた老舗で、現時点ではBitwarden、Dashlane、LastPass、Keeperと並ぶ世界トップクラスのプレイヤー。
プロダクトの軸はクロスプラットフォーム(macOS / Windows / Linux / iOS / Android / 全主要ブラウザ拡張)で同期される秘密金庫、Passkey管理、Secret Sharing(リンク共有)、SSH Agent、Watchtower(漏洩監視)。エンタープライズ向けにはSCIM Bridge、SSO連携、監査ログ、Events API(Webhook)が揃い、Trelica統合でSaaSアカウントの棚卸しまでカバーする方向に進化している。
差別化点はDeveloper Portal経由のエージェント親和性。1Password CLI(op)、Connect Server(self-hosted REST proxy)、JS/Python/Go SDK、Claude Code向け公式「1Password Manager Skill」、StackOne・MCP marketplaceで配布される1Password MCPサーバーにより、Claude / ChatGPT / Cursorから「秘密をプロンプトに直書きせず安全に注入」できる。AI機能を内蔵するのではなく、AIエージェントが資格情報を扱う際の信頼基盤としてポジショニングしている点が現代的。
2026年3月27日にIndividual / Familiesプランの価格改定が行われ、Individual $2.99→$3.99/月、Families $4.99→$5.99/月(いずれも年払い)となった。Business以上は$7.99/user/月から。日本語UI・日本語ドキュメントに対応し、JCBを含む主要クレジットカードで決済可能(請求書はUSD建て)。
1Passwordの歩み
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AgileBits(Dave Teare・Roustem Karimov)がトロントで創業、Mac向け1Passwordを公開
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1Password for Teamsを発表、ビジネス向け展開を本格化
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Accel主導でSeries A $200M調達
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ICONIQ主導でSeries C $620M、評価額$6.8B
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1Password Developer Tools公開(CLI / Connect / SDK / SSH Agent)
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Passkey対応を全プラットフォームに展開
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Trelica買収、SaaS Access Management領域へ参入
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Individual / Familiesプラン値上げ(2026-03-27、$2.99→$3.99 等)
1Passwordでできること
Cross-platform Password & Passkey Manager
macOS / Windows / Linux / iOS / Android / Chrome・Safari・Firefox・Edge拡張で同期。E2E暗号化、Secret Key + マスターパスワードの2要素鍵設計でゼロ知識を担保。
Developer Tools(CLI / Connect / SDK)
1Password CLI「op」でターミナルから秘密注入、Connect Serverはself-hosted REST proxyとしてCI/CDから利用、公式SDKはJavaScript・Python・Goを提供。
Secret Sharing & SSH Agent
期限・閲覧回数制限付きの一時リンクで秘密を共有。1Password SSH AgentはGit署名・SSH鍵をブラウザ外に保管し、生体認証でリリース。
Events API / SCIM Bridge / SSO
Events APIでサインイン・アイテムアクセスをSIEMにストリーム、SCIM Bridgeでプロビジョニング自動化、Okta / Azure AD等とのSSO連携をエンタープライズで提供。
AI Agent Integration(MCP / Claude Code Skill)
1Password Manager Skill for Claude Code(公式)、StackOne / MCP marketplaceの1Password MCPサーバーにより、Claude・ChatGPT・Cursorからの秘密参照を安全に実装可能。
こんな使い方
個人・家族の日常的な認証管理
個人ユーザー / 家族パスワード生成・自動入力・Passkey保管・漏洩監視を1つのアプリで完結。Familiesプランは最大5人まで金庫を共有できる。
開発者のSecret Manager
個人開発者 / プラットフォームエンジニアAPI キー・DB認証情報・SSH鍵をopコマンド・SDK・Connect経由で取得し、.envやリポジトリへの直書きを排除する。Claude Code Skill経由でAIエージェントにも安全に渡せる。
チーム・エンプラのSSO補完とSaaS棚卸し
情シス / セキュリティ部門SSO非対応SaaSの共有金庫+Trelicaの利用ログで、Shadow ITを把握しながら退職時のオフボーディングをSCIMで一括処理。
メリット・デメリット
メリット
- ✓ CLI / Connect / SDK / SSH Agent / Events APIまで揃う、開発者向けエコシステムの厚さは業界トップクラス
- ✓ Claude Code向け公式Skill・MCPサーバー対応で、AIエージェント時代の認証基盤として最も実用度が高い
- ✓ Bitwardenよりもファミリー機能・ネイティブアプリのUXが洗練されており、Dashlaneよりも開発者体験が圧倒的
- ✓ 日本語UI・日本語ドキュメントを正式サポートし、JCBでの個人決済も可能
デメリット
- × オープンソースのBitwardenと違いクラウドのみ、self-hostedはConnect Serverに限定
- × 2026年3月の値上げでBitwarden / Proton Passとの価格差が広がった
- × 日本円建ての法人請求書には未対応、Enterprise契約はUSD建てのみ
- × AI機能そのものは内蔵していないため「AI機能搭載度」軸では低スコアになりやすい
料金プラン
料金は記事執筆時点(2026年4月)の情報です。為替レートやプラン改定により変動する場合があります。最新情報は1Password公式サイトをご確認ください。
- 1ユーザー、無制限のアイテム・デバイス
- Passkey・Watchtower・Secret Sharing
- 2026-03-27改定(旧$2.99)
- 最大5人、追加メンバーは$1/月
- 家族共有金庫・ゲスト共有
- 2026-03-27改定(旧$4.99)
- 小規模チーム向け定額
- 管理コンソール・共有金庫
- 11人目以降はBusinessへ移行
- SSO連携・カスタムロール
- Events API・SCIM Bridge
- 1Password Developer Tools全機能
- 専任カスタマーサクセス
- Trelica(SaaS Access Management)
- オンボーディング支援・SLA
AI観点の評価
- ✓ AIエージェント向けシークレット安全注入(CLI/SDK経由)
- ✓ 1Password Manager Skill for Claude Code